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表題: 細胞培養実験に基づく
ロジカル シンキング トレーニング(LTB-Cell)
(目次 ・Chart へ)
注意 :動物体の成り立ち に基づくLTBはココをクリック
* このテキストをPDFで参照の時は「ココ 」をクリック。* ワークシート参照は「ココ 」。
単位「細胞」に基づく動物体の成り立ち:概念化
実験方法(OEKAKI)マニュアルへは「ココ 」。
学習モデル「脊椎動物の構造をモデルとした生物系のロジカル シンキング トレーニング 」はココ
実践講義スライド集 へ・BioMTX へ・2018生物学 へ
カバーガラス細胞培養実験 :実験の解説と原理 へは文字列クリック (移動先から戻る時は「講義2へ」の文字列を用いる)
・・・・・・・・
注意:受講者が本シートの操作で参照する細胞実験は下記の<実技Cell-Exp>の文字列である。その右側に示した「Expサイトへ」は少し複雑なので使用しないこと。なお、カバーガラス培養の場合の実験方法は「ココ 」を参照。原理解説は上記である。
目 次(時系列14節:午前3時間/午後3時間)
目次をイメージ化した「Chart」へは「ココ 」をクリックし移動する。
0 【はじめに 】 受講の心構え: 講義スライド
1 【序 論 】生物学/科学/今日の課題:講義スライド
(通読1 ・2 ・3 、科学と基本命題 、お絵描き実験 )
2 実技Cell-Exp.1
:Step0, Step1(工程解説、Gel塗抹) Expサイトへ
3 【導 入 】管状構造に基づく動物体の描き方
・・・・・実践サイトへ
4 【演習1 】2系6要素-器官系11区分とその配列
・・・・・実践サイトへ
5 <実技Cell-Exp.1 :Step2, Step3-1
(MC処理と細胞播種)>・・ Expサイトへ
6 【考察1 】ゼラチンって何?
:実験材料と細胞実験の意味・・講義スライド へ
7 【演習2 】マクロ組織のデジタル観察
:管状構造の線は何?・・・講義スライド へ、
:バーチャル顕微鏡観察 へ
・・・お昼休み :1時間・・・・・
8 <実技Cell-Exp.1 >
:Step3-2, Step3-3(状況とCa-Med)>
・・Expサイトへ
9 【考察2 】 足場依存性と細胞運動
(関連クイズ2項目) ・・・講義スライド へ
(培養細胞のライブ観察・・・観察サイト へ)
10 <実技Cell-Exp.1 >
:Step3-4、Step4(接着強度と固定)
・・ Expサイトへ
11【考察3 】 細胞シートの意味意義
(関連クイズ2項目)・・・講義スライド へ
12【補足1 】 細胞の基本構造
(細胞構造の基本とは)・・実践サイトへ
13【補足2 】 細胞自身は何をしている
:細胞内機能の区分 ・・実践サイトへ
14【まとめ 】 古典的ロジックの必要性
:体の基本10項目 ・・・講義スライド へ
15【設 問 】
<先頭行へ移動 >
下図 [目次Chart ] の文字列の上をクリックすると当該のサイトへ移動する
右[A/B/C]クリックで イメージチェンジ
・・・・・・・・・・下図は学習の大枠組み・・・・・・・・・・
<先頭行へ移動 >
<
0. はじめに:受講の心構え>
下記のテキストを拡大 スライドとして表示する時は「ココ 」をクリックする。
移動後、本テキストへ戻る時は「講義2へ」を用いる。 講義スライド へ
1. 本講義の目的は専門的な知識や技術を習得することではない。培養細胞を用いた実験講義を通じて科学「生物学」を体験すること、話し合いや協議を通じて「考える経験値」と「自然物に対する視点」を構築することである。つまり「動物体の成り立ち」についていろいろな「話し合い」を行うので気軽にまた積極的に参加 してほしい。
【本実験講義に対する姿勢】
なに・なぜ・どうして・どのようにして:それ本当?
『論より証拠・されどロジックも必要』
という気持ちで。
(科学を進めるためには何が必要か重要かを一緒に考えましょう)
2. 画像スライド(連続画像)を多用するが、幾分早いスピードであり、見逃してしまうこともあると思う。しかし、慌ててはいけない。理解してほしいことは「全体を通じたイメージ」である。疑問点など個別詳細は後日改めて本テキストやWebテキストを参照し確認してほしい。
3. テキストには記入空欄があるが、慌てて全てを記入しなくても良い(特に重要な記入項目は指示します)。書き残しの空欄は、担当の先生が記入済のテキストを持っているので、復習として後日記入、でも良い。
4. 話し合いを沢山行うが、質問への回答は、気軽に「思いつき」のような返答でもかまわない。返答に困ったや戸惑った時は「パス」でも良い 。ともかく本講義では「肉体労働」を重視する。
5. 本講義の内容は、今後の学習の時々に遭遇する事項と思ってほしい。いろいろ生じた疑問は、その時改めて、教科書や参考書などを用い確認してほしい。もちろん、先生との協議が最も効果的である。
6. 講義中であっても、時々、お茶などを飲み、快適な状況となるよう各自で工夫してほしい。
7. 確認事項 :配布資料(テキストなど)の図の下段には「◎ ○ △ ×」がある。講義中あるいは終了後に、自分の判断で「納得/分かった」の程度に合わせ丸印で囲む。(最終的には一覧表として提出する。例えば:1◎、2×、・・・・)。
<先頭行へ移動 >
<1.序論:生物学・科学・今日の課題 >
*下記のテキストを拡大スライドとして表示する時は「ココ 」をクリックする。移動後、本テキストへ戻る時は「講義2へ」を用いる。講義スライド へ
下記の1-1から1−3は通読項目、言わば「準備体操」。実験講義を始める前に自主的に通読し本実験学習に対するイメージを掴む。実験講義の終了後、その意味するところに頷けるようになる事を期待したい。
□1-1. 通読項目1 「生物学とは?」
生物学は一面「図説解説/用語項目/箇条書き」式でもあり、暗記ものと思っている人も多い。では、生物学とは何なのか。取りあえずの説明であるが、生物学とは「物言わぬ生物進化(地球進化)の成果物に代わりに、その成り立ちを代弁(翻訳/通訳)すること」 と考えても差し支えはない。解り易く説明する事である。
論理性や合理性に乏しく思えるのは「経験科学」の側面に強く拘束されるため。つまり、自分自身で確かめたことのない事でも「そう決まっている」と信じて進める方が無難である、という経緯にあるため(無視して進むのは苦労が多過ぎる)。まるで探検隊のような学問である。よって、重要な事項はできるだけ「論理的な枠組み」に支持されていると都合が良い。ロジックが必要である 。
例えば、生物学習の必須項目?に「器官系」がある。一般的には10あるいは11区分とされるが、それらの名称をすらすらと言える人は、意外ではあるが、そう多くはない。なぜだろう。皆さんはどうだろう。
<先頭行へ移動 >
□1-2. 通読項目2 . 体の成り立ち(Fig1-3)
体の基本単位は細胞 であり、体は受精卵 という1細胞を起源とする。細胞分裂 (分裂増殖)を繰り返し、発生過程で3胚葉 として概念化された細胞集団は、形態的に4大組織 からなる器官 を形成し、運動や代謝などの役割を担う。その系統(器官系 )は例えば11区分とされる。総じて、体は細胞と細胞間物質 から構成され、全ての細胞や細胞間物質は細胞から生じる。一般的に、体はその形態的な構成区分から「個体・器官系・器官・組織・細胞・細胞小器官・生体分子 」という階層性 (階層構造)で認知される。生物とは「形」あるものであり、その「形(形態)」は常に物質代謝 を行なう事により維持される。(上記の生物学用語に関連した模式図/画像を「生物資料集」などを参照し探してみよう)
(画像をクリック: 左 Fig1 中 Fig2 右 Fig3 )
<先頭行へ移動 >
□1-3. 通読項目3 .
本実験講義のイメージ (Fig1-3)
自分自身がその昔たった1粒の細胞だったことを想像すると不思議な気がします。本当に体は細胞からできているのか疑ってしまいそうです。生物の教科書には動物細胞の事がたくさん書いてありますが、皆さんは実物の動物細胞を見たことがありますか? 百聞は一見に如かずです。今日は魚類の培養細胞を用い、「生きている細胞をシャーレに入れたらどうなるか」というテーマで細胞の話を進めます。動物細胞の単純な振る舞いを実験観察し、組織形成や体の成り立ちの基本 を一緒に考えてみたいと思います。なに・なぜ・どうして・どのようにして:それ本当?って気持ちで進めましょう。本実験は「生物学基幹実験」と位置付けてみます。
<先頭行へ移動 >
□1-4.「科学と共有命題」 (生物系の基本命題3項目)
*下記のテキストを拡大 スライドとして表示する時は「ココ 」をクリックする。
移動後、本テキストへ戻る時は「講義2へ」を用いる。
科学を特徴付ける事項(定義)とは、一般に下記のような項目を満たすことである。
1)客観的 、2)論理的 、3)実証的(再現性) 、
4)予測的(因果性) 、5)数量的 、6)知識累積性 、など。
(上記の6項目で意味不明な項目の番号は何?:___、___、__)
つまり、科学とは
1)誰もが向き合えることで(客観的)、
2)話の筋道が明瞭であり(論理的)、且つ、
3)実際に確認も可能なこと(実証的)。
加えて、それらに従えば、
4)予想予測も可能(予測的)であり、
5)数量化により客観性を示す傾向があり(数量的)
6)最小努力の最大効果のため「専門用語が増え続ける」(知識累積的)、
と言った性質や傾向を示す物事である。よって、科学は物事を論理的に(明快に)説明する(と思われる)。
では、下記のセンテンスを科学はどのように説明するのだろう。生物関連の命題は5項目であるが、本講義では3)、5)、7)を基本命題とする。それらについて考えてみよう。その方法は「なに・なぜ・どうして・どのようにして:それ本当?」という姿勢である。つまりところで、そのようなテーマは科学の主題(共有命題)として妥当なのであろうか。試しに、下記について「単位の性質」を念頭に考えてみよう。(詳しくは、実験講義が終了した後の協議として取り扱おう。)
基本命題3項目(共有命題)
1)リンゴが木から落ちた(らどうなるか?) - - 物理学
2)塩の塊を水中に入れた(らどうなるか?) - - - 化学
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
3)細胞をシャーレに入れた(らどうなるか?)
- - 生物学1(細胞学)
4)体の薄切りを2色で染めた/らどうなるか?
- - - 生物学2(組織)
5)ネコの前にサカナを置いた/らどうなるか?
- - - 生物学3(解剖学
6)仔牛が草を食べた/らどうなるか?
- - 生物学4(生理生化学)
7)細胞自身は何をしている?
- - - 生物学5(細胞生物学)
<現実/実体の枠組み:配置図(視点2系6要素)>
A1. 現象/状況--- A2. 実体/実在--- A3. 本質/原型
↑ ↑ ↑
↓ ↓ ↓
B1. 役割/働き--- B2. 機能/仕組---B3. 性質/物性
<先頭行へ移動 >
□1-5.「お絵描き実験とは?」
培養細胞に基づく形態形成に関する基礎実験
:通称「お絵描き実験」
*下記のテキストを拡大スライドとして表示する時は「ココ 」をクリックする。移動後、本テキストへ戻る時は「講義2へ」を用いる。
序文 :生きている動物細胞「魚類の培養細胞」と身近な生体由来の物質「ゼラチンやアルブミン」を材料に細胞培養実験を行なう。最終的に、培養シャーレの中に微小な細胞で大きな「形」を作る 。なぜ細胞で簡単に「形」ができるのか、その理由を細胞や材料の性質や特徴から考える。更に、生体の組織細胞との類似性から考察する。結果的に「動物体の成り立ち」に対する基本的な視点の構築を目的とする。なお、本実験は「動物培養細胞による形態形成に関する基礎実験 」であるが、通称は「お絵描き実験」である。補足:「細胞で形を作る」と記したが、本当は「細胞が形を作る」の方が適切である。
・・・・・・・・・・・・・・・
「お絵描き実験」のロジック/仮説演繹的な考え方
1)体は「____」からできてくる。
2)体は「____と____」でできている。
↓それなら、
3)生きてる__と___の___(細胞間物質)
があれば「形」ができるはず。
4)それらの性質や役割が解れば
「_____」ができるはず。
5)______としてできるはず。
↓それなら、
6)______
:動物培養細胞による形態形成の基礎実験をしてみよう。
7)実験とはともかく何かを確かめること。
君は何を確かめたい?。よって、失敗はないよ。
(上記の記入例を参照する:ココ )
<先頭行へ移動 >
(画像をクリック: 左 Fig4 中 Fig5 右 Fig6 ) <先頭行へ移動 >
補足1:「お絵描き実験」は基本4工程である(イメージ参照)。一般に、細胞培養実験には専門性(技術や装置)が不可欠であるが、本実験では、魚類由来の株化細胞による細胞実験キットを用いるため、迅速簡便な取り扱いで行なう。しかし、生細胞を取り扱う視点とその対応は同じである。具体的な実験操作法については、別様「実技図解集」を参照する。
補足2:用いる培養細胞はファッドヘッド ミノー(アメリカ産の温水性魚類)という小魚に由来する株化細胞(不死化細胞)でFHLS細胞という名称の細胞である。サカナの細胞であるが、他の脊椎動物細胞と同様に考えて支障はない。
<先頭行へ移動 >
<□2.実技Cell-Exp.1>
:Step0(工程解説) , Step1(ゼラチン塗抹)
(本節「実技マニュアル」へ移動する時は「ココ 」をクリックする)なお、本テキストへ戻る時は「講義2へ」を用いる。
注意 :受講者が本シート「目次」の操作で参照する細胞実験は「実技Cell-Exp 1」の文字列である。つまり、以下の解説や図を参照する。「Expサイトへ」は少し複雑なので使用しないこと。なお、カバーガラス培養の場合の実験方法は「ココ 」を参照。
配布資料「実技図解集」を参照(又はタブレットPCで参照:ココ )。「お絵描き実験」の実技工程(基本4工程)を理解した後、Step1「ゼラチン塗抹」を実施する。デモンストレーションを見学した後、要点を確認しながら各自で操作を進める。なお、実技操作の時は「作業スペース」を整理が必要、その後に実技である。時刻(工程開始時刻)や気づいた事、疑問などはメモすること。
メモ:__________________________________________
実験関連用語(略号など)
1)細胞培養実験、2)培養シャーレ/ディッシュ、3)ゼラチン(Gel)、4)綿棒、5)塗抹(塗り付けること)、6)乾燥
(画像をクリック:左 Fig7 中 Fig8 右 Fig9 )
<先頭行へ移動 >
<3【導入】>
管状構造に基づく動物体の描き方 :ワークシート-1
(本節の実践サイト「講義スライド集」へ移動する時は「ココ 」をクリックする)
移動後、本テキストへ戻る時は「講義2へ」を用いる。 ワークシートを開く時は「ココ 」
本講義では、基本単位「細胞」のレベルから「体の成り立ち 」を考察する、を目的とする。よって、その枠組みにはマクロな視点「動物体の基本構造」の理解が必要である。そこで、ローマーやヘッケルの「脊椎動物の収束した原型」を念頭に、動物体を描いてみる。つまり、「体の中身の描き方 」である。「概念図:管状構造」として作図してみる。
実施方法 :はじめに、スクリーンに連続スライド画像として「体の中身の描き方」を示するので話し合いをしながら進めよう。その時、「これは何?」などと疑問に思った場所の時は素早く「Fig番号」をメモ すること。その後、各自でタブレット端末で再確認しながら、自由に思うままに「疑問に思う事をメモ箇条書き」として簡単に記述する。なお、その疑問が本講義の柱である。
*別様の資料「ワークシート集」の「その1」 を利用する。疑問などはワークシートの余白などにメモること。
メモ:____________________
(画像をクリック:左 Fig10 中 Fig11 右 Fig12 )
<先頭行へ移動 >
4【演習1】
2系6要素-器官系11区分とその順列(配列)
:ワークシート-2
(本節の実践サイト「講義スライド集」へ移動する時は「ココ 」をクリックする)
移動後、本テキストへ戻る時は「講義2へ」を用いる。
ワークシートを開く時は「ココ 」
前節では、動物体を「脊椎動物の原型」として概念化としたが、描いた形の多くは「器官」である。つまり、動物体の理解には「階層構造による概念化」があり、その大枠「器官系の学習」は必須である。そこで、本節では「器官系」の意味意義を考察する。はじめに、「ワークシート集」の「その2」 を開き作業内容を確認しよう。なお、本節の視点は「基本命題の3:ネコの前にサカナを置いたらどうなるか 」である。
<先頭行へ移動 >
<5 実技Cell-Exp.1>
:Step2(Alb/Mc処理), Step3-1(Cell)
本節「実技マニュアル」へ移動する時は「ココ 」をクリックする。なお、本テキストへ戻る時は「講義2へ」を用いる。
実技工程(Step2, Step3-1)を実施する。配布資料「実技図解集」を参照(又はタブレットPCで参照:ココ )。デモンストレーションを見学した後、要点を確認しながら各自で操作を進める。なお、略号MCは「メチルセルロース」のことで血清アルブミン(Alb)の代替品である。なお、フィルムバッグの細胞(細胞液:約13ml)はシャーレ2枚分なので、パートナーとの共同作業である。なお、実技操作の時は「作業スペース」を整理が必要、その後に実技である。時刻(工程開始時刻)や気づいた事、疑問などはメモすること。
メモ:_________________________________
実験関連用語(略号など)
1)血清アルブミン(Alb)、2)メチルセルロース(MC)3)培養細胞、4)ピペッティング、5)静置培養、
(画像をクリック:左 Fig13 中 Fig14 右 Fig15 )
<先頭行へ移動 >
6【考察1】
ゼラチンって何?:実験材料と細胞実験の意味
*下記のテキストを拡大スライドとして表示する時は「ココ 」をクリックする。移動後、本テキストへ戻る時は「講義2へ」を用いる。講義スライド へ
現在進行中の「お絵描き実験:培養1(待ち時間)」に合わせ「実験材料:生体由来物質」を考えてみる。また、「培養細胞と細胞培養」の意味意義についても触れる。はじめに下記の1)ー5)の質問を考えよう(グループ協議)。
(画像をクリック: 左 Fig16 中 Fig17 右 Fig18 )
<先頭行へ移動 >
□1) 骨は何からできている?:________________
□2) その成分を除いたらどんな形:______________
□3) 骨を切る方法は:______________
□4) 加熱実験 :___________________
□5) 変性とは :______________
補足:主要な細胞間物質(生体物質):実験材料>
ゼラチン:__の変性物
血清アルブミン
所在
体全体:_____の成分 (__や_など)
血液(_____成分)
含量/形
最大含量の____タンパク質。____状
最大含量の_____タンパク質。____状
役割
細胞層の間を埋める:線維性結合組織
脂質や鉄などの運搬など
利用
食品、化粧品、工芸品、医薬品など
食品、医薬品など
物性
加熱で____。
加熱で____。
補足
どんな動物にもある重要な蛋白質。
類似物質は___や____にも多量含まれる
「コラーゲン」と「アルブミン」の物性は_______性質
(上記の記入例を参照する:ココ )
<先頭行へ移動 >
本実験学習の主役は動物細胞であるが、「細胞」とは体に属する自然物であり、そこここに落ちているものではない。しかし、体の中の細胞も「細胞培養技術」に従えば「培養細胞」として取り扱うことができる。つまり、培養細胞とは「生体組織から摘出されシャーレなどで人為的に生かされる細胞 」 のこと。細胞培養とは簡単に云えば「生体組織の細胞が生きるその存在様式(微小環境)を人為的にシャーレなどに再現する 」こと である。一般的に、培養細胞は容器(培養フラスコ)のなかで「3層構造」で維持管理される。つまり「固層、液層、気層」を必要とする。
(画像をクリック:左 Fig19 中 Fig20 右 Fig21 )
細胞培養には「培養フラスコ」や「培養シャーレ」が必要であるが、その特徴は細胞が張り付くに適した材質でできていることにある。つまり、培養細胞は一般的な特徴として底面に接着(接着結合)する。模式図は側面図なので、細胞は平たい扁平な形で描かれている。
体細胞も含め細胞のこの性質を
「_______性」と呼ぶ。
補足:現在進行中の「お絵描き実験」は、NHK放映VTR「自己再生の力」の一部「耳ネズミの作り方」と類似した考え方や方法である。どこが同じでどう違うのか、映像を見ながら考えてみよう。 これについては「講義1:H23.科学未来館教員研修(菅野教員G)」のCh.3-2」を参照してほしい。 この文字列をクリック して移動するが、このサイトへ戻る時はTop Pageを利用し戻る。
<先頭行へ移動 >
<7【演習2】マクロ組織のデジタル観察 :動物体「管状構造」の線は何?>
*本節の実践サイトへは「ココ 」をクリックする。バーチャル顕微鏡観察 へ。移動後、本テキストへ戻る時は「講義2へ」を用いる。講義スライド へ
前節では実施実験に関連しその実験材料「主要な生体由来物質」の考察を行ったが、本節では「細胞」も含め、更に「体内構造」を考察する。つまり「組織切片染色標本の観察」である。進行中の実験に用いた「細胞や生体由来物質」はどこにあるのか、である。そのため「魚類のマクロ組織標本(Fig23など)」をバーチャル顕微鏡により観察し協議を行う。導入として用いる主題は、上記「3節.管状構造(Fig22)」で描いた「線」の意味である。はじめに下記1)ー6)の話題 についてグループで協議してみよう。
(画像をクリック:左 Fig22 中 Fig23 右 Fig24 )
<先頭行へ移動 >
【グループ協議の話題 】
□1) 環状構造(Fig22)で描いた「線」は何?
:___________________
□2) 線は組織像(Fig23)のどこにある?
:___________________
□3) 拡大した組織像ではどのように見える?
:___________________
□4) 強拡大すると何が見える?
:___________________
□5) つまり、線は何?
:___________________
(画像をクリック:左 Fig25 中 Fig26 右 Fig27 )
<先頭行へ移動 >
補足:1) 本節では、一部「バーチャル顕微鏡観察:MTZ-1」を行ったが、そのサイトは「ココ 」から移動する。但し、タブレット端末で拡大縮小可能な画像が表示されない時は「Puffin」などのブラウズを使用する。2) 組織像の観察は確かに複雑であるが、学習進度とは無関係に「現実実体の枠組み」にそって、余裕を持って考えることも可能である。大切なことは、学習者には「その場・その時・その課題」があり、その時の導入法(視座)の設定である。文末にその一部解説を 付記したので、必要に応じて参照する(ココをクリック )。
・・・お昼休み:1時間・・・・・
休憩時間中に培養中のシャーレ底面を覗いてみる:状況確認。デモ用シャーレは液替えを行う(培養時間を確認)。
<先頭行へ移動 >
8 実技Cell-Exp.1
:Step3-2(状況観察), Step3-3(培養液の交換 )
本節「実技マニュアル」へ移動する時は「ココ 」をクリックする。なお、本テキストへ戻る時は「講義2へ」を用いる。
実技工程(Step3-2, Step3-3)を実施する配布資料「実技図解集」を参照(又はタブレットPCで参照:ココ )。デモンストレーションを見学した後、要点を確認しながら各自で操作を進める。ここで重要な事は「実験とはともかく何かを確かめる事、よって、実験学習に失敗はない」である。実技操作は「作業スペース」を整理し、その後に実施する。時刻(工程開始時刻)や気づいた事、疑問などはメモすること。
メモ:____________________
(画像をクリック:左 Fig28 中 Fig29 右 Fig30 )
<先頭行へ移動 >
9【考察2】
足場依存性と細胞運動 (関連クイズ2項目)>
*下記のテキストを拡大 スライドとして表示する時は「ココ 」をクリックする。講義スライド へ。移動後、本テキストへ戻る時は「講義2へ」を用いる。 但し、細胞運動は 「ココ 」
「細胞をシャーレに入れた」ら前節8の結果となった。なぜ細胞はそのような様態を示したのか。本節では観察結果に基づきその理由を考える。つまり、細胞生物学の視点「足場依存性と細胞運動:細胞の基本的性質」である。(図31,32)
はじめに「細胞の経時的形態変化」を観察し、その様子を表現してみよう。なお、話し合いの視点は、実験観察に対する表現法「Nature / Science / Cell 」(分かりやすく説明する)である。
次に下記の質問(クイズ)を考えてみよう。
*質問1
:1粒2粒3粒の細胞、培養したらどうなるか?
(図33)
*質問2:塗抹液を変えたら形はどうなるか?
(図37)
本節の用語:基質、接着・伸展・移動・配列
(必要に応じてインテグリンと細胞骨格の解説
も行う:図34,35)。
(画像をクリック:左 Fig31 中 Fig32 右 Fig33 )
<先頭行へ移動 >
(画像をクリック:左 Fig34 中 Fig35 右 Fig36 )
<先頭行へ移動 >
細胞はシャーレの中で自律的な行動(様式)を示す。シャーレに入れた細胞は、最初は球状であるが底面に接触すると運動を開始する。さて、どのような説明が可能か。顕微鏡写真/画像を参照し協議してみよう。
( 細胞は____を認識し→_____し
→_____し→_____する。 )
ところで、お絵描き実験の仕組み(実験原理)が分かり始めていると思う。それで実験に用いた材料(ゼラチンとアルブミン)の役割を確認しよう。しかし、それでもいろいろ疑問があると思う。例えば図38はどう思う?
(確認:ゼラチンは細胞の接着基質になる。アルブミンは細胞の接着行動を阻害する )
(画像をクリック: 左 Fig37 中 Fig38 右 Fig39 )
<先頭行へ移動 >
10 実技Cell-Exp.1
:Step3-4(接着強度)、Step4(固定/染色)
(本節「実技マニュアル」へ移動する時は「ココ 」をクリックする) なお、本テキストへ戻る時は「講義2へ」を用いる。
実技工程(Step3-4, Step4)を実施する。配布資料「実技図解集」を参照(又はタブレットPCで参照:ココ )。デモンストレーションを見学した後、要点を確認しながら各自で操作を進める。疑問などはメモすること。
細胞培養実験では、細胞を容器に入れたら「細胞任せ」である。培養時間は「待ち時間」であるが、細胞自身にとっては「自律的な活動時間」である。 それで、その活動の様子を実感しようというのが「接着強度の確認」である。接着剤などは使っていないので、細胞の接着活性は「極度に強い or 少しショックを与えれば剥がれるはず 」、さて君はどう思う。確かめてみよう。
メモ:_________________________________
(画像をクリック:左 Fig40 中 Fig41 右 Fig42 )
<先頭行へ移動 >
11【考察3:まとめ】
細胞シートの意味意義 (関連クイズ2項目)
*下記のテキストを拡大 スライドとして表示する時は「ココ 」をクリックする。移動後、本テキストへ戻る時は「講義2へ」を用いる。講義スライド へ
本節は「まとめ」であり、動物体における単位「細胞」の必然性(合目的性)を考察する。前々節「9.考察2」に引き続き、はじめにその導入として質問(クイズ形式)を行う。
*質問3:高密度で細胞を入れたらどうなるか?
(図43)
*質問4:隙間ができたらどうなるか? (図46)
*質問5:どうすれば分化するか? (図50)
(画像をクリック:左 Fig43 中 Fig44 右 Fig45 )
(画像をクリック:左 Fig46 中 Fig47 右 Fig48)
<先頭行へ移動 >
(画像をクリック:左 Fig49 中 Fig50 右 Fig51)
<先頭行へ移動 >
確認(まとめ:細胞の基本的性質)
:本実験を通じて培養細胞が示した基本的な性質や現象は下記である
1)細胞は足場/基質 となる物質(コラーゲンなど)を認識し、接着・伸展 した。
2)伸展細胞は隣接細胞と協調的に移動配列 した。
3)隙間があれば分裂増殖 し、隣接細胞と接すると増殖を停止する(接触阻害 )
4)最終的に、切れ目のない集落「単層の細胞シート 」を形成した。
5)培養条件を整えると機能的な細胞となる。最終的には細胞死に至る。
(細胞の社会性:足場依存性と細胞シートの形成 )
<実験学習のまとめ>
細胞は体の「__1__」であり、体は「_2_と___3__」でできている。
動物細胞の基本的な性質(特徴)は「___4__」であり、実験的には、細胞は_5_(足場)に接着・伸展し、更に、移動・配列を経て、自律的に「__6___」を形成する。
体表や内蔵器官などの表面や内腔面は___7___細胞シートである。つまり、_8__からできている。
上皮組織とは「_9__側の細胞層」を意味し、その直下(_10_側との境界)には細胞が接着結合する「_11__」がある。
基底膜(足場)を基準とし区分される「___12__」の極性は体内構造の認知に明瞭な指針を与える。
選択肢:@ 基本単位、A細胞とB細胞間物質、C足場依存性、D基質、E細胞シート、F切れ目のない、 G上皮組織、Hオモテ、Iウラ、J基底膜、Kオモテ・ウラ
<先頭行へ移動 >
12【補足1】
細胞の基本構造(細胞構造の基本)
(本節の実践サイトへ移動する時は「ココ 」をクリックする)。ワークシートを開く時は「ココ 」
実験講義を通じ俯瞰した「細胞の基本的性質」をより発展的に扱うには「細胞構造の理解」が不可欠である。その基本は「膜系シート構造:図52」であり、他の構造体が付加し「細胞内小器官」として配置され理解される。つまり、体内においては多様な形態を示す細胞であっても一様な「模式図」として一般化される(図53の左図)。細胞構造の「原型あるいは典型」である。しかし、多様な形態を示す体細胞と模式図「基本構造」との繋がりを実感することは容易ではない。そこで本節では細胞構造をイメージ化するため「演習:細胞くんの描き方」を実施する。内分泌細胞、感覚細胞、神経細胞、更に筋細胞などを理解する前提として提案するを目的とする。
*別様の資料「ワークシート集」の「その3」を利用する。疑問などはワークシートの余白などにメモること。
(画像をクリック:左 Fig52 中 Fig53 右 Fig54)
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13【補足2】
細胞自身は何をしている :細胞内機能の区分>
本節の実践サイトへ移動する時は「ココ 」をクリックする。ワークシートを開く時は「ココ 」
前節では、細胞構造の基本を「細胞くん」としてイメージ化したが、構造の対は「機能」である。生物学習には「つくりとはたらき:構造と機能」が常に付随する。では「細胞自身は何をしているのであろう」。この問いは、「器官系の名称を問う(4.演習1)」と同様に一般には難問であり、専門的には「細胞生物学」の主要な課題である。しかし、本講義の目的は「生物系のロジックを考える」ので、試してみたい。方法は「自然な考え方」である。はじめに、下記の質問。ワークシート(その4) を利用して実施しよう。
Q. 細胞は体の「基本単位」である。では、細胞そのもの は何をしているか。
思いつくまま個条書きで述べよ
(平素な言葉で表現してかまわない、ユニークなこともOK)
1)________ 2)_________
3)________ 4)_________
5)________ 6)_________
7)________ 8)_________
9)________ 10)_________
(画像をクリック:左 Fig55 中 Fig56 右 Fig57)
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細胞の分子生物学 の目次:5部、全25章、1595頁
:Molecular Biology of the Cell, 4th edition
第T部 細胞とは(129頁)
:Introduction to the Cell
1.細胞とゲノム、2.細胞の化学と生合成、3.タンパク質
第U部 遺伝の基本(246頁)
:Basic Genetic Mechanisms
4.DNAと染色体、5.DNAの複製, 修復, 組み替え、6.ゲノム情報の読み取り(DNAからタンパク質), 7.遺伝子発現の調節
第V部 研究手法(81頁)
:Methods
8.タンパク質、DNA、RNAの操作、9.細胞の観察
第W部 細胞の内部構造(480頁)
:Internal Organization of the Cell
10.膜の構造、11.小分子の膜輸送と膜の電気的性質、12.細胞内区画とタンパク質の選別、13.細胞内における小胞の輸送、14.エネルギー変換:ミトコンドリアと葉緑体、15.細胞の情報伝達、 16.細胞骨格, 17.細胞周期とプログラム死, 18.細胞分裂の仕組み
第X部 細胞のつくる社会(360頁)
:Cells in Their Social Context
19.細胞結合, 細胞接着, 細胞外マトリックス、20.生殖細胞と受精、21.多細胞生物における発生、22.組織の形成:組織を作る細胞の生と死,23.がん、24.適応免疫、25.病原体, 感染, 自然免疫
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生物学の「5W1H」:視点9項目 (部位・形状・名称・繋がり・区分・役割、仕組み・由来・その他)
<視 座> <例えば:「DNA」に対する疑問 >
1 部 位 DNAは 「どこ」にあるのか? :___________
2 形 状 DNAとは 「どんな形」か? :___________
3 名 称 なぜ、そんな「名前」なのか? :___________
4 つながり DNAは どこに「繋がって」いるのか? :________
5 区分(構成) DNAは どんな「部品」でできている? :________
6 役割(物性) DNAは どんな「役割」を持つのか? :________
7 仕組み DNAは どんな「仕組み」で働くのか? :________
8 由来(継承) DNAは どのようにして「できてくる」? :_______
9 その他 DNAに類似な物には何があるのか? :_________
補足:区分には「構成」、仕組みには「物性/性質」、由来には「継承」という意味も含まれる。
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14【まとめ】
古典的ロジックの必要性:体の基本10項目
*下記のテキストを拡大スライドとして表示する時は「ココ 」をクリックする。移動後、本テキストへ戻る時は「講義2へ」を用いる 。 講義スライド へ
以上、実験講義を進めてきたが、この14節で終わりなので、最後に付言したいことを3つ、記す。
その1 (レポート作成 ):科学実験を行えばレポート提出などの宿題が付いてくる。悩みの種であるが、本当はそんなに悩まなくても良い(但し、時間が必要)。つまり、今回の実験講義では、当初の目的を確認するため「試行錯誤」を行った。それをそのまま記述することが論文である。Fig58 を見てほしい。書く時は、誰にでも分かる表現で、「最小努力の最大効果」となるように努力する。簡潔明瞭な手紙を書くような具合である。つまり、今回確認した「Nature/Science/Cell」の意味するところでもある。
補足:科学の一般形式を「表題、序論、材料と方法、結果/考察、論議/展望」とすれば、何気なく話し合いながら進められた実験学習「お絵描き実験とその関連学習」は、つまり、レポート作成に関わる要素から構成されていることを確認してみよう。グループ学習などにおいては、具体的な結果や考察に基づき、分担協同としてレポート作成を考察し「形式」の根拠を実感するは科学論に関わる経験値になることを期待したい。
(画像をクリック:左 Fig58 中 Fig59 右 Fig60)
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その2 :生物学は複雑系であり、知識習得型学習の典型のようにも見えるが、それでもロジックが有る事が確認できたと思う。例えばFig59 に示すように、どんな教科にもロジックがある。それを習得するため学習者は結構な時間を費やすが、その効果は後々に十分に報われる。生物にも古典的なロジックがあることを覚えておいてほしい。
その3 :今回は「動物体の成り立ち」を扱ったがその観点からまとめたものがFig60 である。時間がある時に参照することも無駄ではないはず。但し、「答え」を求めるための資料ではないことを念頭に置いてほしい。疑問は大切にする。それが目的のWebテキストでもある。知る/考えるとは時間軸で「プロセス」の経験値である。
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(画像をクリック
: 左 Fig0/61、中 Fig00/62、右 Fig000/63)
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<実験講義2のまとめ:上部「CHART」の下にある「学習の大枠」も参照>
*下表を参照しながら具体例(用語)を記し、疑問に思うことを探し出してみよう。
<動物体を考える構造:個体生物学の視座>
動物体
X軸 :階層性/階層構造(区分/種類)
Y軸
考察の
視座視点
A.
個体
(__)
B.
器官系
(__)
C.
器官
(__)
D.
組織
(__)
E.
細胞
(__)
F.
小器官
(__)
G.
超分子
(__)
H.
分子
(__)
I.
元素
(__)
1
部位
2
形状
3
名称
4
繋がり
5
区分
(構成)
6
役割
7
仕組み(物性)
8
由来
9
その他
Z軸 :構造の役割効果(2系6要素+α) :
<境界 - (受容→伝達→実施)
- (吸収→運搬→排出 ) - 調整/継承 >
補足:Y軸の「区分」には「構成」、「仕組み」には「物性/性質」が含まれる。
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<現代生物学の枠組み:視点>
a. 現代生命科学3領域
1)生態系生物学・2)細胞系生物学・3)分子系生物学
b. 学域区分3領域
1)解剖組織学・2)生理生化学・3)発生遺伝学
c. 階層性区分7項目
1)個体・2)器官系・3)器官・4)組織・5)細胞
・6)細胞小器官・7)生体分子
d. 見方区分4項目
1)形・2)役割・3)仕組・4)由来・5)その他
e. 話合い区分9項目
1)部位・2)形状・3)名称・4)繋がり・5)区分(構成)
・6)役割・7)仕組・8)由来・9)その他
f. 学習者の視点:
なに・なぜ・どうして・どのようにして:それ本当?
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
<終わりのメッセージ>
知らないことは分からない。
分かってしまえば当たり前。
何かが気になる当たり前。
気になることはどうしよう。
気になることは無視しよう。
気になることは大切にしよう。
さて君はどうしよう。
なに・なぜ・どうして・どのようにして。
きっと共有命題が助けてくれる。
生きているからそう思いたい。
きっと経験値が窓を開くはず。
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<補足A>
生物学では「つくりとはたらき」つまり「構造と機能」と「多様性と共通性」が主要なキーワードですが、動物体については「器官・組織・細胞・細胞内小器官・分子」といった用語区分があるので、あえて「階層性」という用語は不要かもしれませんが、やはり「階層構造/階層性」という用語(キーワード)は学習の場に適していると思っています。上記2つのキーワードは重要ですが、実体のある生物(動物体)には「形・形状・形態」があり、形態とは「機能を示す形」なので、形態を学ぶことは機能も考えての話であり、その模式図は「空間的な位置関係や繋がり」が有るはずです。よって概念図としていますが、形態を優先すると詳細になり話が長くなるので一般には「構造と機能」なのでしょう。2項対立ではなく2項並列であり、都合に合わせてどちらかを優先すると言う仕組だと思います。そこで、構成が難しくなるので手前勝手ですが原型としての「イメージ化」を優先しています。
今回の仕組では下記の「現実実体の枠組み」を設定しています。つまり、その場その時の学習対象はいづれにしても限定的であり、共有する命題(課題)に基づき「話合い」が進行するなら、その視座は下記の「視点2系6要素」を背景とするしかない、という考え方です。基本単位を意識し、加えて「階層構造」の枠組みから構成すると結構分かりやすいような気がしてますが、如何でしょう。
<現実/実体の枠組み:配置図(視点2系6要素)>
A1. 現象/状況・・A2. 実体/実在・・ A3. 本質/原型
↑ ↑ ↑
↓ ↓ ↓
B1. 役割/働き・・ B2. 機能/仕組・・ B3. 性質/物性
<実験学習の方法論:お絵描き実験について>
1)帰納的科学論に基づく教材実験(お絵描き実験)
学習進度(学習レベル)を前提とした展開:つまり「体は細胞シート(構造)により成り立っている」あるいは、「体の表面は上皮組織である」、更に「事前のSPPでは発生において細胞シートを確認した」という形態学(組織学)的な複数の大前提を命題とする。よって、発生過程でも形態組織学的にも「体は細胞シートからできている」ので、今回は培養細胞を用いて実験的に「細胞シート」を作ってみよう(作れるはずだ)。必要に応じて、得られる実験結果について考察してみよう、という経緯となる。
2)仮説演繹的な科学論に基づく教材実験
(お絵描き実験)
「基本命題」に基づく展開:つまり、お絵描き実験の基本命題は、「体の単位は細胞であり、体は細胞と細胞間物質でできている」である。であるなら、それらを丁寧に使えば「形」ができるはず、という経緯(仮説演繹法)から実験を行う。どうして可能かについては試行錯誤や実験観察に基づき段階を追って考察してみよう、という形式。ちなみに「実験とは何かを確かめること、君は何を確かめたい」というのも前提として置きます。
その結果、細胞の基本的性質「足場依存性と細胞シートの形成」が実験的に確認される(受講者は「実感」する)。同時に種々の主体的・能動的な疑問が生じる。それに基づき生体構造や生命現象を、今後の学習課題として、適時、考察(学習)するという方法論。例えば、発生学学習の時には、形態形成の過程でも「細胞シート」が重要である、など。
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<記入例 1節-5 >
:お絵描き実験のロジック
1)体は「_細胞 _」からできてくる。
2)体は「_細胞 _と_細胞間物質 _」でできている。
↓それなら、
3)生きてる_細胞 _と_生体由来 _の_物質 _(細胞間物質)
があれば「形」ができるはず。
4)それらの性質や役割が解れば「_形 _」ができるはず。
5)_科学実験 _としてできるはず。
↓それなら、
6)「お絵描き実験 :動物培養細胞による形態形成の基礎実験」をしてみよう。
7)実験とはともかく何かを確かめること。君は何を確かめたい?
(元へ部位へ戻る )
<記入例 6節 >
<主要な細胞間物質(生体物質):実験材料>
ゼラチン:(コラーゲン) の変性物
血清アルブミン
所在
体全体:結合組織の主 の成分 (皮膚 や骨 など)
血液(血清 の成分)
含量/形
最大含量の_構造 _タンパク質。_線維 _状
最大含量の_液性 _タンパク質。_球状 _状
役割
細胞層の間を埋める、構造を支える
(線維性結合組織)
脂質や鉄などの運搬など。その他いろいろ
利用
食品、化粧品、工芸品、医薬品など
食品、医薬品など
物性
加熱で_溶解 _。
加熱で_凝固 _。
補足
どんな動物にもある重要な蛋白質。
類似物質は_牛乳 _や_卵 _にも多量含まれる
「コラーゲン」と「アルブミン」の物性は___相反する ____性質
(元へ部位へ戻る )
補足B:組織像観察とは?(認知する/観察するとは)
:現実実体の枠組み
(7. 演習2「マクロ組織」へ戻る時は「ココ 」)
小難しく言えば「組織像」は複雑(系)である。はじめて組織標本(プレパラート)を見るとそこにはいろいろな「形や色」が見える。初学者には何がどうなっているのか分からないということも多い。それを読み解くのが「動物組織学」の狙いであるが、それは一義的には「分かる人には分かる」世界であり、専門的には各論重視であり時間と経験が必要である。 あえて言えば、「知識用語優先学習」の典型のような学習である。
しかし「これは何だ?」という疑問は知識レベルに関係なく誰にでもあり、それを「意識し、取り組み、理解する/納得する」、あるいは「話し合う」筋道も必要である。つまり「分かる」ための一般論である。疑問は「なに・なぜ・どうして・どのようにして」でもあるので疑問はつきない。それでも考える筋道の基本はきっとあると思いたい。本節ではそのことを考える。 (ちなみに関連サイトの「マクロ組織の話し合い」でもそのことを取り扱っている。)
繰り返しとなるが、はじめに、顕微鏡や虫眼鏡で組織像(プレパラートまたはデジタル組織像)を見る。形や色が見える。静的な実体なので「現象」ではなく「状況」は確かにそこにある。少し戸惑う(ということにする)。「あれは何だ/これらは何だ」である。例えば、解説のない「MTZ-1:マクロ組織像」はこの例である。困惑するが慌ててはいけない。そこには必ず状況を構成する「実体/実在」がある(と考える)。
実体は状況をできるだけ正確に表現したもの、「区分/分類」したものであり、時に複数の要素から構成されている。一般的には誰かが決めた名称、時に専門用語で区分され/表現される/認知される。そのためその知識や用語に馴染みがないと多少面倒でもあるが、その専門用語をできるだけ省略するまたは平素に表現すれば、それほど困ることではない。つまり、正確な状況説明を行う。その結果、当初の困惑はいつのまにか幾つかの「論点」になる。つまり、正確な疑問が表出される(視点が定まる)。「この部分は何・なぜこうなっているの?」であり、そのことを考察する(話し合う)とうまくいけばそこには「本質」が生まれるはずである。 「なんとなく分かった気がする」である。
この本質は、自然科学の場合、既に判明していることも多い(疑問がある場合は研究対象となる)。良い意味での「学理体系:総論」である。つまりそこには「ロジック」のような展開がある。それを「本質」と呼ぶ。実際にはいろいろ違っているはずの形や色であっても、人は戸惑うことなく「同じ」と理解する。学理体系はそこに典型としての「原型」を求め「共有命題」として取り扱う傾向を示す(しようとする)。概念図による表出がなされ科学論となる。以上の経緯を図示すると以下のような配置図となる。
<現実/実体の枠組み:配置図>
A1. 現象/状況・・ A2. 実体/実在・・ A3. 本質/原型
↑ ↑ ↑
↓ ↓ ↓
B1. 役割/働き・・ B2. 機能/仕組・・ B3. 性質/物性
サカナの体構造や組織を常々考えている人は少ない。サカナと言えば「左前頭であり、食べてよし、釣って・愛でてよし」の対象であるが、今回は「マクロ組織の話し合い」であり、魚類組織像の解析であるので、立場の違いから異論もあると思うが、この場合は「ヒトもサカナも同じだよ」となる。
例えば、消化管らしいところを見る。その状況は、よく見ると管腔内に面した部分は「なんとなく層状」である(構成されていることが分かる)。それを区分するとその実体は「上皮組織」と定義される。「上皮組織 epithelium」とは「オモテ側/上側にある細胞の層」という意味であるので、その本質は、更に良く観察/考察すると、体の基本単位「細胞」が隙間なく平面的に配列したものと判明する。つまり「細胞シート」である。更に更に観察すると、体腔管腔も含め体の表面は全て細胞シートから構成されていることが分かる。「シートからの体つくり:本多さんの著書の内容」となる。以上がA系列(形態学的)の見方であるが、それらを機能的な観点から扱うと下の系列Bとなる。
本質/原型はその構成単位が持つ「性質/物性」に依存したものである(と考える)。よって、細胞の性質は、一部例外もあるが、基本的には「足場依存性」であり、その結果として「細胞シートの形成:体は細胞シートからできている」となる。物性を示す単位やその集合体には「機能や仕組」がある。更に、外部環境との整合性からそれらは時に「役割/働き」を示す。その働きや役割は、繰り返しとなるが、現象や状況として捉えられる。
以上が「現実・実体の枠組み」であるが、もちろんこれらは「論より証拠」であるので、慌てず騒がず「考える筋道」として利用する。組織という形態には機能があるという話にもなってしまうが、強調したいのは、上記の「枠組み」に基づく「マクロ組織の話し合い」は「ロジカル・シンキング・トレーニング」の事例として好都合という話でもある(生物系が嫌いでない場合)。ただし、言い過ぎとは思うが上記の配置図とその要素は組織像観察のためという訳ではなく、多くの主体的な疑問の論法/枠組みとして共有するが可能である。
ところで動物体を考える(話し合う)は方法は、一般には「1」解剖組織学、2」生理生化学、3」発生遺伝学」の枠組みによるが、最近ではその基本単位から全てを「細胞生物学」として扱うことも可能である。ちなみに、前者の区分を平素な表現とすると「形・役割・仕組・由来・他」となる。これでは区分が粗な場合は次の区分項目を用いる(ことが可能であると思う)。
1)部位、2)形状、3)名称、4)繋がり、5)区分(構成)、6)役割(物性)、7)仕組、8)由来、9)他
つまり、組織像を考える(話し合う)場合、言い換えると「自然物の成り立ちを通訳/翻訳/代弁する」の話題は一般的には上記の9項目で十分かもしれない、と言うのが結論である。
誰にでも分かる枠組みを大切にしてほしい。答えはすぐでないかもしれないが「共有命題:Open Question」は大切である。但し、最小努力の最大効果を期待したい時は専門用語も有効である。
(7. 演習2「マクロ組織」へ戻る時は「ココ 」)
<先頭行へ移動 >
<試験問題?>
Q. 元素周期表の概要と一部具体例を記し、その配置に関わる特徴を解説せよ。
・・本設問は、愚問?・良問? それともSo-So・・
本設問は化学系受講の新入生に必要な課題と思いますか?
<試験問題:生物>
Q. 脊椎動物の体構造に関わる名称(用語)を200個記述しなさい。但し、用語の羅列ではいけない。つまり、列記に必要な論理的根拠/理由をはじめに説明し、その経緯から「箇条書き形式」を取り入れ、一般論として分かりやすく記すこと。
(10秒1用語のペースで約30分間)
・・上記は、GOOD、SO-SO、BAD ?:さて、どのように回答する?・・・
(:必要に応じて「視座一覧」を参照)
<下記の設問は GOOD、SO-SO、BAD ?>
Q1. ネコの前にサカナを置いたらどうなるか?
:「動物生理の基本」の観点から説明してください。
Q2. 体制を支える「器官系」の名称を記し、その考え方を図説/論説しなさい。
Q3. 動物の体構造を概念図として描き、その成り立ちを説明しなさい。
Q4. サイト「マクロ組織の話し合い」に示す画像を用い、学芸員になった気分でその画像を説明してください。
Q5. 細胞構造を描き、その基本的な成り立ちや性質を説明しなさい。
★ 生命科学系の設問設定には、
どのような観点が必要か?★
**本編は以上で終わりです**
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